ヤマハ発動機株式会社
石川陽介さん(仮名・制御開発) 33歳
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一度あきらめた企業への再挑戦。採用強化の好機を掴み、実現した理想のキャリア。
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自動車業界で制御開発エンジニアとして経験を積んだ後、新規事業開発という未知の領域に挑戦していた石川さんだったが、自身のキャリアを評価してくれる環境を求めて転職を決意する。
「静岡でこれまでの開発経験を活かしたい」という明確な想いに応えるべく、リージョナルキャリア静岡の担当コンサルタントが提示したのは、かつて挑戦したものの当時は縁がなかったヤマハ発動機の求人情報だった。
今回はスムーズに選考が進み、応募からわずか1カ月で内定を獲得。「地域企業の情報に精通したコンサルタントからのタイムリーな情報提供が転職成功のカギになった」という石川さんの転職活動について詳しく伺った。
※本記事の内容は、2025年11月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで970日間
転職前
- 業種
- 自動車部品メーカー
- 職種
- 新規事業開発
- 業務内容
- 先進技術企業の探索と協業検討
転職後
- 業種
- 輸送機器メーカー
- 職種
- 制御開発
- 業務内容
- 船外機のエンジンECU開発
正当に評価される環境を求めて。一度あきらめた企業への再挑戦。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
ヤマハ発動機で船外機のECU(エンジンコントロールユニット)開発に携わっています。
新たなハードや制御仕様を検討して要求仕様書を作成し、サプライヤーに開発依頼を行うのが主な仕事です。船全体のシステムや動きを考えて上流工程から最適な仕様を設計します。
入社前のご経歴を教えてください。
新卒で自動車関連の企業に入社し、現在の仕事と同じECU開発を神奈川県で行っていました。
その後、妻の出身地である静岡へ移り、自動車部品メーカーへ転職しましたが、ここでは開発ではなく、会社の新たな収益の柱を作る新規事業開発というまったく異なるミッションを担当しました。
役員へのプレゼンなどプレッシャーが大きい一方で、待遇や評価の面で懸念もありました。
転職のきっかけは?
前職での昇格試験で執筆した論文が社内での評価を得られなかったことに疑問を抱き、このままではキャリアを築けないと判断して転職を決意しました。
転職活動はどのように進めましたか?
今回の転職活動では、「静岡の転職市場を深く理解している転職支援会社にお願いしたい」という強い想いがありました。以前に利用した転職支援会社が静岡の事情に詳しくないと感じる場面があったからです。
そこで、静岡の転職市場に強い印象があったリージョナルキャリア静岡(運営:株式会社リンク・アンビション)に連絡しました。
すると、前職の転職活動の際に面談を担当してくれたコンサルタントの伊藤さんから連絡をいただきました。伊藤さんは私のことを覚えていてくださり、それが改めて信頼して相談できる安心感につながりました。
活動期間は約1カ月と短期間でしたが、それは伊藤さんからの的確なアドバイスがあったからこそ。面談の際、「ヤマハ発動機がマリン事業の採用を強化していて、今が絶好のチャンスです」という具体的な情報をいただきました。
なんでも、直前にヤマハ発動機の人事担当者と面談をされており、最新の採用動向について話を聞いていたそうです。
この情報のおかげで最適なタイミングで応募でき、スピーディーな内定獲得につながりました。地域企業を熟知したコンサルタントと信頼関係を築いてタイムリーな情報を得られたのが、今回の転職成功の大きな要因です。
今の会社に決めたポイントは?
決め手はいくつかありますが、まず前職から大幅な年収アップが実現できたことです。
また、入社後に直属の上司や部長となる方との相性が非常に良く、面接の際に会話が弾んだことで「この人たちと働くのは楽しそうだ」と直感しました。
実は以前に一度ヤマハ発動機には応募して不合格だった経緯があり、今回はどうしても入社したいという強い想いもありました。
「遊んでこい」が会社の文化。マリン事業ならではの自由闊達な働き方。
転職していかがですか?
面接時の直感通り、非常に雰囲気の良い職場です。良い意味で「ゆるさ」があり、自由闊達な社風で仕事中でも気軽に雑談が生まれる職場です。
入社当初は若くて優秀なメンバーが多い環境に少し戸惑いましたが、半年ほどで馴染むことができ、今では快適に仕事ができています。
転職して良かったと思うことは?
ワークライフバランスが劇的に改善されました。コアタイムのないフルフレックス制度や在宅勤務も活用し、朝は子どもとの時間を取ってから出社することも可能です。
また、もともと釣りが趣味だったのですが、仕事の一環として皆で釣りに出かける機会もあり、まさに趣味と仕事が一緒になったような理想的な環境です。
会社がマリンレジャー体験を推奨しているのも当事業部ならではの魅力だと思います。
困っていることや課題はありますか?
会社の環境自体に大きな不満はありません。強いて挙げるなら、のんびりした社風のためか、プロジェクトや業務の進め方によっては納期が後ろ倒しになることがあり、その際に自分の仕事に影響が出ることがある点でしょうか。
ただ、チャレンジ精神の強い社風であるがゆえに仕事に妥協しない人が多いのも事実です。残業は月30時間ほどですが、強制ではないので、自分の仕事を進めるために自発的に行っています。
生活面の変化はありましたか?
妻が静岡出身ということもあり、子育ての環境を考えて神奈川から静岡へ移住しました。静岡では念願だったマイホームを建て、趣味の音楽を楽しむための部屋も作ることができました。
年収が上がり、休日出勤もなくなったことで、家族と泊まりがけで旅行に出かける頻度も増え、生活の満足度は非常に高いです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職は「タイミング」が非常に重要だと実感しました。以前、同じ企業に応募して不採用だった経験からも、企業の採用動向や募集人数によって難易度は大きく変わります。
焦って応募するのではなく、企業の動向を見極めて採用に余力のあるタイミングを狙うことが大切だと感じました。
そこで重要になるのが、信頼できる転職コンサルタントの存在。個人のリサーチだけでは得られない、地域企業のリアルな採用動向や内部情報を持っています。
自分自身で企業の動向を調べ、プロの視点と情報を加えることで成功の確率は格段に上がると考えています。