株式会社建設システム
坂口舞さん(仮名・秘書兼広報) 36歳
苦悩した先に見つけた自分らしい仕事。諦めなかったキャリアチェンジ。
以前は大手損害保険会社で営業事務として勤務していた坂口さん。事務仕事や社内調整など多忙な日々に追われる中で「もっと自分にマッチした場所があるのではないか」とキャリアチェンジを考えるようになった。
転職活動を始めたものの思うように行かず一度は挫折しかけたが、自分の強みと可能性を見出してくれた転職コンサルタントとの出会いが転機となった。
信じた道を行くことで自分に合った仕事と巡り合えた坂口さんに、転職活動を振り返っていただいた。
※本記事の内容は、2025年6月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで40日間
転職前
- 業種
- 損害保険
- 職種
- 営業事務
- 業務内容
- 代理店への指導および研修講師、契約に関わる事務。
転職後
- 業種
- ソフトウェア
- 職種
- 秘書兼広報担当
- 業務内容
- 役員のサポート。スポーツチームへの協賛に関する業務など、企業プロモーション。
悩みに寄り添い、可能性を引き出してくれた担当コンサルタントとの出会い。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
株式会社建設システムは、建設・土木業界に特化したソフトウェアやアプリを自社開発し販売しているIT企業です。
建設業界において、情報共有や施工管理、3次元設計、検査納品など、業務の流れをスムーズにするシステムを開発しており、約46,000社で導入されていて業界シェアはNo.1(ゼネコン導入実績/2024年7月自社調べ)。商品は基本BtoBですが、一部防災に関するものなど一般向けのアプリもあります。
私は社長室付で秘書兼広報担当として勤務しています。二人体制で、社長や役員のサポート業務のほか、昨年からスタートした三つの地元スポーツチーム、卓球「静岡ジェード」、バスケットボール「ベルテックス静岡」、ラグビー「静岡ブルーレヴズ」への協賛に関する業務を担っています。
協賛は地域貢献だけでなく、社内を盛り上げるという目的もあります。社名を冠した試合が開催される際には、社内で観戦者を募って団体で応援に行ったり、社員の子どもにMVPのプレゼンターとして活躍してもらうこともあります。
その際に発生する、さまざまな事務作業や先方とのやりとりなども担当しています。イベントの内容によって毎日違う業務をすることが多く、忙しいですがとてもやりがいを感じています。
入社前のご経歴を教えてください。
焼津市の出身で、高校卒業後に英語を学ぶため東京の大学に進学しました。在学中にモデルの仕事に出会い、静岡に戻ってからもその仕事を続けたかったので、地元の事務所に所属しつつ、事務や総務などのバックオフィスの仕事を経験しました。
賃貸仲介業の会社では、一般事務、人事・採用、総務、役員秘書などのバックオフィスの仕事を広く経験し、大手損害保険会社では営業サポートとして、代理店への指導および研修講師、契約に関わる事務業務などを担当しました。
また、事務所に所属して副業で披露宴司会業も行っており、自身で原稿を作成して司会をするのはもちろん、クライアントとのスケジュール管理なども対応していました。
転職のきっかけは?
前職の業務がとにかく多忙で、平日は自身の時間が取れなかったことです。日々の残業が多く、社用携帯で時間外に対応することもありました。
スキルアップのために学習する時間や、プライベートな時間を確保する気持ちの余裕がない状況でした。社内では慢性的な人手不足を感じていましたが、会社の方針で人員が増えることはなく、状況は変わりませんでした。
また、これまではパートナーである代理店や社内向けの事務業務がメインでしたが、社外に向けた仕事がしたいと漠然と考えるようになり、年齢も考慮して転職を決断しました。
転職活動はどのように進めましたか?
転職活動を始めたのは前職の最終出勤日を終えてからでした。有給消化中の2か月で決めようと、とにかく多くの転職サイトに登録し、転職支援会社の力も借りることにしました。
前回の転職は某大手転職サイト経由だったので、今回も全国展開する大手転職支援会社に依頼すれば良いと思っていたのですが、なかなか思うようにいきませんでした。
私自身、今後のキャリアについて言語化できていなかったこともあり、紹介いただいた求人の中でピンとくる企業は少なかったのですが、とにかく数多く応募するよう担当コンサルタントに言われました。
しかし、その方法で納得のいく転職活動ができるのか不安になり、無理に応募はしませんでした。心機一転、地域密着の転職支援会社にお願いしようと考え、リージョナルキャリア静岡(株式会社リンク・アンビション)にエントリーしました。
もともと存在は知っていたのですが、ハイクラス人材向けという印象が強く、私が利用できるサービスではないと思っていたんです。ところが、駄目で元々とエントリーしてみると担当コンサルタントの植松さんが、非常に親身になって相談にのってくださいました。
静岡の転職市場の知識や情報も豊富で傾聴力と共感力も素晴らしく、オンライン面談では1伝えると10以上理解してくださる印象でした。私の仕事はあまり汎用性がなく、理解されにくいと感じていたのですが、そんな悩みに寄り添ってくれました。
そして、私の過去のバックオフィス業務での経験や人前で話すことに慣れている点など、これまでのキャリアをすべて知ったうえで、可能性を引き出そうとしてくれました。そしてすぐに、建設システムの広報職の求人を紹介してくれたんです。
後から聞いた話ですが、今回の求人はリージョナルキャリア静岡だけが特別に建設システムから依頼された独占案件だったそうで、推薦していただき本当に感謝しています。結局、エントリーから1か月ほどで転職できました。
今の会社に決めたポイントは?
チャンスがあればいつか広報職にチャレンジしたいという想いは持っていました。
面談でそのことは植松さんに伝えていませんでしたが、感じ取ってもらえたようで、私の経験を応用できると感じた植松さんから「広報職にチャレンジしませんか?」とご提案いただきました。
広報は未経験でしたが、迷うことなく「お願いします!」と返事しました。
会社の顔となる広報。心から仕事が楽しい!と感じられる毎日。
転職していかがですか?
満足度は満点です。今までは社内向けの事務職だったので、やり取りは主に社内やパートナーのような存在の代理店の方が中心でしたが、今は外部の取引先の方と仕事をすることが多くなりました。メディア対応なども経験でき、新たな学びが非常に多いです。
この仕事に就けて喜びを感じています。30代半ばでキャリアチェンジする方は多くないかもしれませんが、今までの経験を活かしながらキャリアアップできていると感じます。
まだ広報として自信を持てない部分はありますが、今後は会社に貢献できる一人前の広報担当になっていきたいです。
また、司会業の経験を活かし、社内交流会や入社式の司会なども務めています。求職者用の動画へのアテレコも一部担当するなど、副業のスキルも活かせています。
転職して良かったと思うことは?
社内がすごく良い雰囲気で、この環境で働けるのも転職して良かったことの一つです。優秀な人材が揃っていますが、能力が高いのはもちろん、思いやりがあり人間的にとても良い方々ばかりです。
それから終業時間が遅くならないように配慮されているなど、会社の制度や風土も社員想いだと感じるものが多いです。スポーツチームへの協賛も社員の満足度を上げていると思います。
静岡市だけでも三つのオフィスを持ち、北海道から沖縄まで全国17か所以上に営業拠点があります。社員数は500人以上にのぼるため全員を把握するのはなかなか難しいですが、広報として社内の方々と良い関係を築いていきたいです。
困っていることや課題はありますか?
自分の提案に対して社長や先輩方が「いいと思うよ」と背中を押してくれますが、まだ経験が浅いので自分の判断に自信が持てないこともあります。
それでも、私の意見を尊重して任せてくれる環境なので、思い切って挑戦していきたいです。
それから社長は自由な発想を歓迎してくれますが、私は今まで型にはまった仕事が多かったので、なかなか良いアイデアを出せない時があります。
今後はもっと頭を柔らかくして、良いアイデアを出していけたらと思っています。
生活面の変化はありましたか?
現職では17時台か、18時過ぎには帰宅できており、自宅で有意義に時間を過ごせています。体をゆっくり休める時間が増え、仕事にも集中できています。
また、家族や友人と過ごす時間が増えてプライベートが充実したと感じています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職活動は不安と焦りの連続です。しかし、「こうありたい」というビジョンを定めたら、決して軸をずらさないことをお勧めします。
また、適切な転職コンサルタントに相談することで、自分に合う企業や求人と出会える可能性が高まると実体験を通じて強く感じました。
私も転職活動中は大いに悩みました。でも担当コンサルタントの植松さんが私の可能性を見出してくださったので、相談して本当に良かったです。リージョナルキャリア静岡には本当に感謝しています。