2026.08.31
静岡の伝統工芸に触れる休日。「匠宿」でものづくり体験
こんにちは。リージョナルキャリア静岡(運営:株式会社リンク・アンビション)スタッフの小島です。
お盆休みや学校の夏休みの時期が過ぎ、いつもの生活リズムに戻ったという方も多いのではないでしょうか。今回は、私がお盆期間に訪れた静岡市駿河区丸子にある体験型施設「匠宿(たくみしゅく)」をご紹介します。
12種類の伝統工芸が息づく土地の体験施設
「匠宿」は静岡の地で古くから受け継がれている伝統工芸品の技術を、ものづくり体験を通して学べる施設です。静岡市といえばお茶やみかんのイメージが強いですが、実は「駿河雛人形」や「駿河指物」、「駿河竹千筋細工」など、12種類もの工芸品とその技術が受け継がれている土地でもあります。
地場の工芸品の歴史と技術に触れられる体験型施設は全国でも珍しいと思うので、週末のおでかけスポットとして参考にしてみてください。
お盆ということもあり駐車場には県外ナンバーの車も多く、施設内はお子様連れのご家族や観光客の方で賑わっていました。
地元ならではの逸品が揃うセレクトショップ
エントランスはセレクトショップになっており、静岡ならではのお土産が数多く揃っています。
こちらは静岡県でお馴染みの「横断バッグ」です。
静岡市の一部地域では毎年、子供たちが小学校に入学するタイミングでこの横断バッグをプレゼントしており、明るいカラーと「横断中」の文字が子供たちの安全な通学をサポートしています。静岡で育った人々の相棒ともいえるアイテムが、今ではお土産として販売されています。
(筆者撮影/色や形もバリエーションも豊富に進化しています)
浜松市の老舗ソースメーカー、鳥居食品の「トリイソース」も並んでいます。
「山椒ソース」や「ジンジャーシロップ」「オムライスをおいしくするソース」など、珍しい商品ラインナップはとってもユニーク。もちろんユニークなだけでなく味も美味しく、我が家でも数種類を愛用しています。立ち寄った際はぜひ自宅用や、贈り物に選んでみてください。
(筆者撮影/カラフルなパッケージが目を引きます)
カフェ「HACHI&MITSU」で味わう薬膳カレー
この日のお目当てのひとつが、併設カフェ「HACHI&MITSU 」の「薬膳カレー」ランチです。
(筆者撮影/後ろに映るのはラッシー)
店名の「HACHI&MITSU」にちなみ、「8×3=24」で24種類のスパイスを使用しているそうです。24種類のスパイスと聞くと刺激が強そうなイメージですが、スパイスの香りが心地よく鼻に抜ける穏やかな味わいで、辛さが得意でない私も最後まで美味しく食べ進めることができました。
店内のカウンターには駿河竹千筋細工の照明がかかり、伝統工芸品を扱う施設ならではの落ち着いた空間が広がっています。
(画像出典:匠宿公式サイト)
手仕事の美しさに触れるギャラリー
食事を楽しんだあとはギャラリーへ向かいます。
(筆者撮影)
ギャラリーには、工芸作家が手がけた一点物の作品をはじめ、中量生産で丁寧に作られた食器やアクセサリー、日用品が並んでいます。店内は写真撮影OKで作品に真剣にカメラを向けている方もいました。
(筆者撮影/この日見つけたお気に入りはりんごの箸置き)
駿河竹千筋細工のコースター作り
施設周辺を散策して一休みしたあとは、伝統工芸の体験工房へ向かいます。
今回は「工房 竹と染」で駿河竹千筋細工のコースター作りに挑戦しました。
(筆者撮影/工房外観)
受付を済ませてキットを受け取り、席に着いたら体験スタート。スタッフの方が作り方をレクチャーしてくれます。
この3つのパーツを切って、はめて、通して作っていきます。
底板になる部分を丸くカットしていきます。土台にぴったりはまるよう何度も微調整を行います。
土台の周りに竹ひごを通していきます。
竹ひごをしっかり固定するためにボンドをつけて完成です!夏場はガラスのコップと揃えると食卓が涼しげになります。
スタッフの方の説明によると、駿河竹千筋細工は時間が経つにつれ竹が濃い飴色に変化し艶が出てくるのが魅力とのこと。日の当たり方によっても色付き方は異なるそうで、経年変化による表情の変化も楽しめます。
また、竹ひごが抜けたり折れたりした場合も、匠宿にいる職人さんに修理の相談ができるそうです。壊れたら処分するのではなく、手入れをしながら長く使い続けられる点も伝統工芸品ならではの良さです。
工房ではコースターの他に、花器や小物入れ、お盆や虫かごなど、多くのメニューから自分が好きなものを選んで作れるので自然とやる気も出てきます。
匠宿では駿河竹千筋細工の他にも、ハンカチやトートバック、巾着の染め物体験や、木工指物というお箸や箸置き、スプーン作り、ろくろや手びねりによる陶芸体験も実施されています。身近な日用品を自分の手で作り、使うという経験はなかなか貴重で、子供はもちろん、大人でも存分に楽しむことができます。
こんなふうに非日常的なものづくり体験を気軽にできる場所があるのは、伝統工芸技術が残る静岡だからこそ。友人やご家族と訪れて、思い思いに工芸体験に没頭する休日の過ごし方も思い出作りや気分転換におすすめです。気になった方はぜひ、調べてみてくださいね。
【番外編:身近な場所で見つけた伝統工芸】
先日、休日に映画館へ行った際、『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』のキャラクターが描かれた見事な暖簾(のれん)を見つけました。
(筆者撮影)
調べてみると、「匠宿」の染工房長・鷲巣恭一郎さんが「お茶染め」で制作した作品とのこと。映画ゆかりの作品制作にあたり全国7カ所の伝統工芸が特別に選ばれたそうで、世界的名作と地元・静岡の伝統工芸のコラボレーションに感動しました。
また、匠宿を運営する「株式会社創造舎」は、丸子エリアでの継続的な地域再生(匠宿Craft Valley)等が高く評価され、「総務省 ふるさとづくり大賞」を2度も受賞するという前例のない快挙を果たされています。このように、静岡市の伝統工芸や、そうした技術を守り地域をより良くする熱意ある取り組みが全国的にも注目を集めていることを、地元民としてとても嬉しく思います。
【駿府の工房 匠宿】
開館時間:9:30~18:00
休館日:火曜日(火曜祝日は営業、翌平日休館)
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