転職成功者インタビュー

学校法人 静岡理工科大学
杉山誠さん(仮名・講師) 36歳

講師の仕事と、充実したプライベート。地元に戻ることで、夢が叶った。

静岡県出身の杉山さんは、工業系大学に進学し、東京でITの仕事に就いていた。しかし、36歳のときに家庭の事情で急きょ沼津の実家へUターンすることに。

その際、昔から抱いていた「教師や講師の仕事がしたい」という夢も実現するために行動を起こした。

「教員資格があるわけでもなく、自信はなかった」と振り返る杉山さんだったが、これまで取り組んできたITの知識を活かせる「専門学校の講師」という仕事と出会う。

現在は地元静岡で、「教育の仕事だけでなく、充実したプライベートも実現できた」という杉山さんのUターン転職体験談を紹介する。

※本記事の内容は、2019年12月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで50日間

転職前

業種
IT企業→教育専門の人材紹介
職種
SE→コンサルタント
業務内容
前々職ではSEとしてアプリ開発・プリセールス、システムの新規企画等を担当。前職ではスカウト・人材紹介サイトリニューアル、社内情報システム担当を務めたほか、コンサルタントとして、学校教員の人材紹介及びそれに伴う小中高大学校向けの営業や教員希望者のスカウティング、面談を担当。

転職後

業種
静岡県内に大学、専門学校、高等学校、中学校13校を有する総合学園。
職種
講師・教諭
業務内容
専門学校での担任業務。Java言語・アルゴリズム・情報処理国家資格対策分野全般を担当。キャリア指導・プレゼンテーション指導 他。

ITのスキルだけでなく、企業人としての経験を面接でアピール。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

学校法人静岡理工科大学が経営する「沼津情報・ビジネス専門学校」で講師をしています。本校は担任制を敷いていますので、仕事も高校の教師と同じような内容になっています。アルゴリズムやjava言語を中心に、ネットワーク系やサーバー系の授業を担当しつつ、春と秋に行われる情報処理の国家資格試験にむけた対策も指導しています。

その他にはクラスの担任として、朝はホームルームから始まり、成績の管理、生活指導、二者面談なども行っています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は静岡県の沼津です。千葉にある大学院で工業系の経営学を学んだ後、東京にある一部上場のIT企業に就職し、SEとしてモバイル部門のアプリ開発・プリセールス等を9年間経験しました。

その後、東京にある教育関係のベンチャー企業に転職。教育専門の人材紹介業をする会社で、マッチング用サイトのリニューアルを担当したほか、教育機関に対して教員を紹介する仕事もしていました。

転職したきっかけは?

就職後はITの仕事をしていましたが、心のどこかでずっと「教育に携わる仕事がしたい」と考えていました。昔から教育機関や、教師の仕事に興味があり、最初の会社では教育担当を自分から買って出たこともありました。教育関係のベンチャーに転職したのも、そんな思いがあったからです。

しかし、家庭の事情で沼津にUターンしなければいけなったとき、そのタイミングで長年の夢だった教育の仕事に携わりたいと思ったのです。妻にその話をすると、妻も同じ静岡県内の出身でしたし、Uターンについてももちろん、転職で教育業界を選ぶことにについても賛成してくれました。

転職活動はどのように進めたのですか?

リージョナルキャリア静岡に相談した理由は、静岡県に特化している点に魅力的に感じたことと、興味を引く会社の求人情報が多かったことです。

実は大手のサイトでも探していたのですが、教育関係の仕事はなかなか見当たらず、選択肢はSEの仕事に戻るか、今までやったことのない別の仕事をするか、という状況でした。そんな時にリージョナルキャリア静岡から今の学校法人の紹介を受け、応募することにしました。

面接ではどんな話をしましたか?

一次面接でいちばん聞かれたのはITスキルについてでした。他に「こういう課題がある時、あなたならどうしますか?」という質問も多かったように思います。

一方で私からアピールしたのは、企業での経験の多さです。例えば、展示会でのプレゼンテーション、営業活動、新人教育といった経験が教育現場でも強みになると考え、話しました。SEはものづくりだけでなく、プレゼンテーション力や資料作りのセンスなども必要。最近は、自分の意見がなかなか言えなかったり、その場の空気が読めなかったりという学生が多いといわれるなかで「相手にどう話せばうまく伝わるか」、といった企業で実際に自ら経験して身につけたノウハウは、教育現場でも生かせると思っていました。

今の会社に決めたポイントは?

自分の希望に非常にマッチしていると思ったからです。地元・沼津で働きたい、教育の仕事がしたい、正社員として働きたい、という希望にぴったりで、他を考えなくてもいいくらいでした。この学校の存在も昔から知っていましたしね。

また、リージョナルキャリア静岡のコンサルタントの企業に対する理解が深く、サポートも手厚かったことも大きいです。最初は、自分の希望を叶えるのは難しいと予想していたのですが「いや、むしろ裏付けまでしっかり考えられています」と言って、背中を押してくれました。とても勇気づけられましたね。

また、仕事が忙しくなかなか時間がとれなかったのですが、合間の時間に外出先のカフェで打ち合わせをしたり、面接のポイントも細かく教えていただいたりしたことで、安心して転職活動を続けることができました。

年収は多少減ったのですが、今後の昇給の見通しも教えていただいたことで将来的な生活設計も問題ないと判断し、転職を決断しました。

長時間勤務とストレスから解放。猫を飼うという夢も実現し、癒しにあふれる生活に。

転職していかがですか?

年度途中から入ったので、半年間は先輩の授業に入って補佐をしていました。その間に先輩講師の教え方や板書の仕方などを見ることができ、とても参考になりました。

以前から話すことには自信があったので、初めての授業もさほど緊張はしませんでした。むしろ神経を使ったのは、クラスをいかにまとめあげていくかということ。授業の準備の大変さも実感しました。不足がないように、事前に念入りに勉強してから授業に臨むようにしています。

授業で心がけているのは、世の中に出たときに役立つポイントを押さえて教えること。そこさえ押さえていれば、生徒たちにもけっこう自由にやらせていますから、今までにないタイプの先生といわれているようです(笑)。大変な時もありますが、生徒と毎日顔を合わせていると、いろんな表情を見せてくれますし、成長も見せてくれるので、やりがいを感じますね。

生活面の変化はありましたか?

今は沼津の実家で私たち夫婦と妹の3人で暮らしています。いちばんの変化は、自分の時間がすごく増えたこと。東京時代は毎日、通勤に往復2時間半かかっていましたし、仕事が終わるのは23時過ぎ…なんてこともよくありました。深夜に帰宅し、食事をして寝るだけの生活で、しかも休日にも会社からメールが届き、精神的に落ち着かなかったですね。今はそれがなくなったので、すごく楽になりました。休日に「もう大量のメール見なくていいんだ」とふと気が付いたときに、転職の事実をはっきりと実感しましたね(笑)。

プライベートでは、猫を飼い始めました。東京にいた頃から妻が飼いたがっていたんですよ。やっと念願をかなえてあげられて嬉しかったし、すごく癒しになっています。週末は夫婦でボウリングも楽しむようになり、マイボールも買いました。また私は仕事の後、英会話の教室にも通い始めました。Uターン後は仕事だけでなく、プライベートもすごく充実しています。

困ったことや課題はありますか?

学校法人独特のルールもあって、慣れるまでは戸惑う部分もありましたね。あとは授業のレベルをどこに設定するかが、今の課題です。学生の学力が1人1人違うなか、どうすれば全員の力を引き上げられるかに苦心しています。

生活面では、東京では24時間営業の飲食店が多いですが、こちらは開いている店が少ない印象です。その他で特に困ったことはありませんが、久しぶりに地元に帰って感じるのは、人も店も少なくなっているということです。都心ばかりに人が集まって、地方が衰退していけば、日本自体の縮小につながると思うので、都会でいろいろな経験をした人がどんどん地方にUターンしてほしいですね。

転職して良かったと思うことは?

教育の仕事もそうですが、自分の人生において、自分のやりたいことができるようになったと思います。猫もそうですし、ボウリングもそう、自分を磨くための勉強もそうです。その1つ1つは小さな幸せですが、今はそれが集まって大きな幸せを得られた、という印象です。

自分としても、いい人生のロードマップが描けたかなと思っています。自分は教員免許を持っていませんが、今までやってきた勉強や経験がすべて、今の仕事につながりました。それがとても嬉しいです。

また、地元の環境も気に入っています。やはり幼い頃から見慣れた景色はとても安心しますね。昔からよく知っている場所を「変わってないなぁ」「ここは変わったなぁ」と探索して回るのも楽しいです。新幹線を使えば東京まで1時間弱位ですし、高速道路のインターも2つあるので、どこに行くにもアクセスが良好。それでいて海も山もあります。遊びの選択肢が豊富にあるのは魅力的ですね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職活動を始める前は「人材紹介会社は信頼できるのか?」「転職してみたら聞いていた話と違う、ということはないのか?」といった不安がありました。でも、転職を考えているということは、今なにかしら解決したい事があるということ。それなら、一歩踏み出してみることをおすすめします。

まずは、自分の思いを誰かに聞いてもらうことと、どんな求人があるのか、見てみるだけでもいいと思います。転職活動は孤独なので、コンサルタントの存在は大きかったですね。話を聞いてもらうだけでも自分の考えが整理され、すっきりします。

リージョナルキャリア静岡はとても親身にサポートしてくれ、転職した後も電話で「仕事はどうですか?」「思い描いていた生活を送れていますか?」と私の様子を気にかけてくれました。本当にありがたかったですね。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
内田 康太

杉山さんと初めてお会いしたのは、東京でした。その当時から明確に、「教育に携わりたい」という強い意志をお持ちでした。

なぜ教育の道を志しているのかをじっくり伺ううちに、「杉山さんの強い想いを何としてもお手伝いしたい。教育の経験はなくても、この方ならきっと活躍できる」と確信を持ったことが、非常に印象に残っています。

東京から静岡へのUターン転職でしたが、応募から入社まで非常にスムーズに進み、ご希望通りのキャリアチェンジを実現されました。

入社後も定期的にご様子を伺いましたが、声のトーンからも非常に充実されているご様子が伝わってきました。

今回あらためてインタビューさせていただき、仕事はもちろん、沼津での生活を含めて本当にお幸せそうで、私としても喜ばしい限りです。

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