転職成功者インタビュー

株式会社静岡新聞社
佐々木直希さん(仮名・経理) 43歳

もっと大きな会社で自分の力を試したい!人生の折り返し地点で決断した、新たなチャレンジ。

メーカーで経理をしていた佐々木さんが転職を思い立ったのは、43歳のとき。仕事にも会社にも大きな不満はなかったが、子育てがひと区切りつくと、漠然とした物足りなさを感じるようになったという。

気がつけば、会社員人生も後半戦。「新しい環境に挑戦できないか」-そう考えた佐々木さんは転職活動を本格的に開始。そして飛び込んだのが、新聞社という未知のフィールドだった。

「転職したことで日々の生活にハリが生まれ、今後の人生が楽しみになってきた」と目を輝かせる佐々木さんに、転職体験談を語ってもらった。

※本記事の内容は、2021年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで80日間

転職前

業種
電子部品メーカー
職種
経理
業務内容
経理業務全般

転職後

業種
総合情報産業を営む静岡に根差したメディア企業
職種
経理
業務内容
経理・会計に関する業務全般

子育てがひと区切りつき、これからは自分のためにチャレンジしたいと思った。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

静岡新聞社に籍を置きながら、兄弟会社である「静岡放送」の経理を担当しています。経理部門には8名の社員がいますが、新聞社に籍を置く社員と、静岡放送社に籍を置く社員が同じフロアで互いに協力しながら業務に取り組んでいます。

仕事内容は経理や会計に関する業務全般で、出入金の管理から月次や年次の決算、税務申告書の作成まで、幅広く携わっています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は兵庫県ですが、大学卒業後に全国規模の総合設備企業に就職し、最初に配属されたのが静岡県でした。そのまま静岡で6年ほど経理として勤務した後、東京支店で6年、経理業務を経験。その後、静岡県内のメーカーに転職し、ここでも経理業務に5年間携わりました。

1社目は大きな会社だったので役割分担が進んでいましたが、2社目は中堅規模の会社でしたので、出納業務から決算、資金繰りまで、まさしく経理業務全般を任されていました。

転職したきっかけは?

まず1回目の転職については、通勤の負担が大きかったからです。静岡で働いていた間に結婚して、静岡県内にマンションを購入していたので、東京支店に異動してからは、新幹線で東京まで通勤していました。しかし、年齢を重ねるとさすがに辛くなってきて、静岡県内で転職先を探すことにしました。

今回の転職について、前職のメーカーに大きな不満はなかったのですが、決算周りの業務が中心で仕事の幅がとても狭く感じていました。また昇格の条件にTOEICで一定の点数を取る必要があり「そこに労力と時間を使って勉強するよりも、経理職として違う資格をとったほうがいいかな?」と思うようになったことが、転職を考えるようになった理由の1つです。

もう1つは、家庭のタイミングですね。子どもが大学に進学し、一人暮らしを始めたので、妻と二人の生活になったんです。子育てもひと区切りついたところで自分を振り返ってみると、もう43歳。「ビジネス人としての人生もちょうど半分か」と思ったときに、新しいチャレンジを始めてみたくなりました。

  会社や仕事への不満はなかったのですが、残りの人生を考えた時に、新しい環境でチャレンジしてみたいと思ったんです。

転職活動はどのように進めましたか?

まずはネットで、大手の転職サイトに登録しました。するとリージョナルキャリア静岡からメールが届いて「一度転職相談をしませんか?」と声をかけてもらえたので、面談をお願いました。

その他にも何社か、紹介会社に登録しました。でも、私の担当をしてくれたコンサルタントが非常によくしてくれ、またフィーリングも合っていると感じたので、途中からはリージョナルキャリア静岡だけに絞って転職活動を進めました。

また、リージョナルキャリア静岡も調整能力の高さにも驚かされましたね。以前転職活動をした際、そのときのエージェントからは「1つの会社から内定をもらったら、他の会社はもう受けられない」と言われたんです。それが転職の「暗黙のルール」だと。

ところが今回、リージョナルキャリア静岡は、3社の最終面接を同時進行で受けさせてくれて、3社の中から私が選べる状況にしてくれました。転職支援会社によって、こうも違うのかと驚きましたし、ありがたかったですね。

今の会社に決めたポイントは?

大きな組織の中でチャレンジしたかったのと、もう1つは、今までと違う分野だということです。これまでの職場でも、たまに経理以外の部署から異動になってくる人がいて、私が持っていない視点で柔軟に働いていて、感心したことがありました。ですから「ひょっとしたら私も、今までと全然違う分野の会社に飛び込んだほうが、受け入れて頂く会社側にとってもメリットがあるのでは?」と思ったのです。

担当コンサルタントから「マスコミ業界に興味はありますか?」と提案されて、駄目でもともとという気持ちで受けてみたら、トントン拍子で内定をいただけました。

ライフスタイルはそのままで、やりがいと収入はアップ。

転職していかがですか?

初日は社内を案内してもらい、2日目からは普通に仕事を始めていました(笑)。経理の基本は変わりませんからね。ただ、マスコミ独特の専門用語や業務もあるので、戸惑うこともたくさんあります。

今までといちばん違うのは、商品が「放送」や「番組」という形のないものという点。ですから商品価格を見ても、高いのか安いのか、判断が難しく、まだまだ勉強が必要だと感じています。

歴史のある会社で公共性の高い事業に取り組んでいる一方で、常に新しいことをやろうという気風もあると感じました。長い歴史で積み重ねてきたものを尊重しつつ、アグレッシブさも持ち合わせているという部分は、自分の性格に合っていると感じています。

仕事はすぐに慣れましたか?

もともと、今回の転職の条件が「ライフスタイルが変わらないこと」だったので、引っ越しもしていませんし、大きな変化はありません。

変わったのは、通勤方法と通勤時間くらいでしょうか。前は原付バイクで20分ほどだったのですが、今は電車で1時間半かけて通勤しています。それでも朝、家を出る時間は少し遅くなりました。前職時代はたくさんの業務を担っていたので、6時に出社して、その日の業務の確認やメールの確認などをしていたんですよ。今は電車のなかでゆっくりできるので、むしろ余裕ができました。

年収はアップしましたが、物欲はあまりないので生活はあまり変わっていません。老後資金に少し余裕ができたかな、と思っています。

困ったことや課題はありますか?

あまりないですね。人の顔を覚えるのに少し苦労したくらいでしょうか。皆さんの顔を早く覚えるために、極力、メールだけではなく、直接足を運んで、顔を合わせて話をするようにしています。

転職して良かったと思うことは?

いちばんは「自分の実力を試したい」という漠然とした気持ちが晴れたことです。日々学びが多く、刺激を受けていて、自分にプラスになっていると思いますね。転職する前はなんとなく仕事の目標を見失いかけていたのですが、いまは毎日にハリが生まれ、ワクワクしながら出勤できています。残りの人生が楽しみになってきました。

今後は会社のお金を守るだけでなく、今後の事業展開などに積極的に活用できるよう提案していけたらいいなと考えています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職活動は、いわば自分自身の振り返り作業です。なぜ転職したいのか。どういう仕事がしたいのか。自分が今まで何をやってきたのか。何ができて、何ができないのか―。私はそうしたことを振り返り、紙に書きだしてから、転職活動に臨みました。

そうしようと思ったのは、かつて30歳手前で転職活動をしたときに、面接で「うちの会社に入った時、あなたは何をしてくれますか?」と質問されて、即答できなかったという経験があったから。当時在籍していた会社では、仕事ができているつもりでしたが、自信がなくなってしまって、その時は転職活動を断念しました。それ以来、「自分に何ができるのか?」と考えながら仕事をしていこうと決め、資格の勉強も始めたんです。

転職が頭に浮かぶようになったら、いったん自分自身を振り返ってみてください。そしてある程度、答えが出れば、あとは一歩踏み出すだけだと思います。

今回は、リージョナルキャリア静岡の担当コンサルタント、内田さんにも感謝しています。企業のいいところだけでなく、大変なポイントも伝えてくれたので、入った時のギャップが少ないんです。面接の際も、私の情報を先方に丁寧に伝えてくれていたようで、経歴書などの書面では伝わらない情報も面接担当の方が把握してくれていると感じました。ですから、転職を考えている方にリージョナルキャリア静岡を自信をもっておすすめします。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
内田 康太

佐々木さんは能力・お考えともに素晴らしい方でしたので、複数の企業からオファーが来るであろうと初回面談時から確信しておりました。

そのため、私ができる支援は、「ミスマッチを防ぎ、佐々木さんのご希望にかなう選択肢を提供する」、ということでした。

初回面談からご入社に至るまで、電話やメール、オンライン面談などで何度もコミュニケーションをとり、お互いの意図のズレが無いように進めていくことができました。在職中でありながらレスポンス良くご対応いただき、佐々木さんには本当に感謝しております。

今回のインタビューにあたり、現在の状況を伺ったところ、非常に明るく、活き活きと仕事に邁進されているご様子。佐々木さんにとって本当に良い選択をしていただけたのだと、安心いたしました。

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