転職成功者インタビュー

有限会社新日邦
青山香澄さん(仮名・ウェディングプランナー) 34歳

家族の笑顔。自分が成長できる仕事。長く働ける環境。求めていたものは、地元にあった。

青山香澄さん(仮名)が静岡へUターンしたのは、34歳のとき。きっかけは、父の体調不良だった。一人で看病を続ける母のことも心配になり、次の仕事を決めないまま横浜の有名ホテルを退社。実家へ戻り、転職活動をスタートさせた。

希望職種はやりがいを見出していたウェディングプランナーだったが、地元では求人すら見つからない日々・・・。しだいに焦りが募ってきた頃に手を差し伸べてくれたのが、静岡で転職支援をしているリージョナルキャリア静岡だった。

紹介された地元にできたばかりのホテルは、規模も前の職場よりはるかに小さい。しかし彼女がそこで得たのは、希望の仕事だけではなく、子育てをしながら長く活躍できる、理想の未来だった。

(※本記事の内容は、2017年11月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
3回
活動期間
エントリーから内定まで52 日間

転職前

業種
ホテル
職種
レセプショニスト
業務内容
受付・ドリンク提供、レストラン・宿泊手配、会員入会・更新手続等

転職後

業種
レジャー・アミューズメント・スポーツ施設
職種
ウェディングプランナー
業務内容
会場案内、挙式・披露宴プラン提案、契約後の打ち合わせ~当日の運営など

仕事を決めずにUターン。地元で転職活動を始めたものの、自力での限界を痛感

現在のお仕事はどんな内容ですか?

藤枝市にある「ホテルオーレ」のウェディング部門で、ウェディングプランナーとして働いています。見学に来られた方のご案内やヒアリングに始まり、新郎新婦が思い描く結婚式や披露宴を実現させるために、使用するアイテムや、お料理、引き出物など、すべての手配や段取りをお手伝いしています。

入社前のご経歴を教えてください。

静岡の高校を卒業後に上京して、最初は劇団員をしていました。その後、不動産会社の商談スペースで接客をする仕事を3年、システム会社の秘書を4年経験し、横浜にあるホテルに転職。ウェディングプランナーとして2年間働いたあと、人事異動があり、Uターンする直前はホテルの最上階にあるラウンジで、接客の仕事を任されていました。

転職したきっかけは?

もともと横浜のホテルに転職したのは、それまでの接客の経験をいかして「もっとステップアップしたい」「お客さまと直接関わりながら幸せや笑顔を提供したい」と思ったからです。

ところが、3年働いた頃から父の体調が悪くなり、静岡へのUターンを考えるようになりました。両親は二人暮らしでしたので、母にかかる負担が大きく、「母のサポートができる距離にいたい」と思うようになったのです。

結局、仕事も決めないままホテルを辞めて静岡へ帰り、仕事は地元で探すことにしました。

転職活動はどのように活動を進めましたか?

最初は地元のハローワークに通ったり、転職情報誌を見たりしながら、自力で転職活動に取り組みました。希望の仕事は、ウェディングプランナー。横浜では2年しか経験しておらず、自分ではまだ一人前じゃないと思っていましたし、「もう1回、納得するまでやりたい!」と思っていたからです。でも、この職種は地元ではなかなか求人がなく、無職の状態がしばらく続きました。

そんなときに、相談に行ったのが転職支援をしているリージョナルキャリア静岡でした。お願いしてみると、早速ある結婚式場を紹介してもらいました。ところが、自分に結婚の予定があることを話したら、採用を見送られてしまったんです。

自分としては「結婚後も長く働きたい」と思っていたのですが、先方には結婚したら辞めてしまうというイメージがあったようです。でも、その1か月半後「実家からは少し離れているけど・・・」と紹介してもらったのが、今のホテルだったんです。

今の会社に決めたポイントは?

自宅からは電車で通わないといけない距離だったので、最初は正直「遠いな」と思ったんです。でも、総支配人との面談の際に「長く勤めてほしい。結婚して子供を産んでも、戻ってきて活躍してほしい」というお話をいただき、「自分が求めていた職場だ!」と思いました。

ホテルができてまだ2年目と歴史も新しく、「即戦力として期待している」といっていただけたことも嬉しかったです。

あたたかい人、おいしい食べ物。仕事面でも、私生活でも、地元のよさを再確認

転職していかがですか?

すごく働きやすいです。アットホームな会社で、顔を知らない社員がいないほど(笑)。横浜のホテルは規模が大きく社員も多かったので、一部の人しか知りませんでした。今のように他部署の人とも良い人間関係が築けていると、仕事をするうえで非常にやりやすいです。

ホテルの歴史も若いので、新しいアイテムなどを導入するときもどんどん意見を言うことができます。お客さまとの距離がすごく近いのも感じますね。横浜時代は厳しいお客さまが多かったのですが、こちらのお客さまは心も広くて、なにかあっても「いいよ、いいよ」という感じ(笑)。

仕事のペースにも余裕があります。以前のように1日4組も打ち合わせをしていると、「さっきのお客さまの顔を忘れてしまいそう・・・」という感じでしたが、今は多くても1日に2組のペースなので、じっくりお客さまと向き合えています。

生活面の変化はありましたか?

最近結婚しましたが、今はまだ私の実家で暮らしています。実家で生活するようになって、心に余裕ができました。一人暮らしをしていたときはなんでも自分でしなければなりませんでしたが、今は仕事から帰るとご飯があったり(笑)、親にちょっと助けてもらえるので、ありがたいです。

ご主人も静岡出身なのでしょうか?

いえ、岩手県の盛岡出身です。横浜で出会って、私と一緒に静岡についてきてくれたんです。夫の仕事もリージョナルキャリア静岡で紹介してもらいました。夫も「静岡はいいところだね」と言ってくれています。

困ったことや課題はありますか?

ほとんどありませんが、強いていえば車の運転でしょうか。横浜や東京では自分で車を運転することはほとんどありませんでしたが、静岡は車がないと不便。地元に帰ってきて久しぶりに車を運転するようになったので、最初はちょっと緊張しましたね。

転職してよかったと思うことは?

やりがいのある好きな仕事に就けたうえに、環境は前よりいいと感じています。「会社に行きたくない」と思うことがないんですよね。プレッシャーがないからか、自分に余裕ができたからか、仕事の成約率もすごく調子がいいんです。横浜時代に厳しく叩き込まれたベースに、今のチームのノウハウがプラスアルファされていて、自分の成長を感じます。

また、両親のそばで暮らせるようになり、とても安心しました。少しは親孝行もできているかなと思います。今年は花火大会も久しぶりに両親と見ることができて、嬉しかったですね。両親も私のUターンを喜んでくれているみたいで、父もよくしゃべるようになりました。また、今の職場は残業がほとんどないんです。これから子どもができたときも、両親が近くにいますし、「安心して子育てができそう!」と楽しみにしています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

Uターンすると、きっと、地元の良さを再確認できると思います。私もいま改めて、「静岡っていいな!」と感じているんです。山の食べ物も、海の食べ物もあって、どちらもとてもおいしい!水も空気も東京・横浜とは違うし、富士山を見るだけでも元気が出てきます。地元にUターンすると気持ちにゆとりができるので、仕事にもより前向きに取り組めると思います。

リージョナルキャリア静岡にも、本当に感謝しています。今回痛感したのは、自分一人で転職先を探すのは限界があるということ。リージョナルキャリア静岡が紹介してくれなかったら、今の会社とも出会えなかったはずですから。

自分の性格やキャリアを客観的に評価してくれ、「こんな仕事も向いているんじゃない?」と、ちょっと違う角度からアドバイスをしてくれるので、一人で探すより視野もグンと広がると思います。

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