転職成功者インタビュー

臼井国際産業株式会社
芦田綾香さん(仮名・人事) 29歳

経験のある営業か、挑戦したい人事か。担当コンサルタントとの対話で見つけた答え。

新卒で入社した会社では営業職として結果を残した芦田さん。人事業務に関わった際に感じた楽しさと憧れから、未経験でチャレンジ可能だった前職企業で人事のキャリアをスタートさせた。そして、採用担当としても実績を積む中で、人事としてさらに仕事の幅を広げたいと転職を考えるようになっていく。

今後も挑戦していきたい人事職、経験があり年収UPも期待できる営業職。二つの可能性で転職先を探す中、リージョナルキャリア静岡の担当コンサルタントと話をするうちに、「転職に何を求めているのか」「自分が本当にやりたいことは何なのか」という「自分の核」が確信に変わったという。

その後、希望の会社へ入社し、現在は人事として志を持って生き生きと働く芦田さんに転職体験談を語ってもらった。

※本記事の内容は、2023年11月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで52日間

転職前

業種
医療・福祉業界
職種
人事
業務内容
医療従事者の中途採用・外国人採用(実習技能生・特定技能外国人材)業務全般を担当。

転職後

業種
世界的シェアを持つ独立系自動車部品メーカー
職種
人事
業務内容
新卒・中途・障がい者の採用と社員教育。

「人の可能性を信じるのが人事」。その一言で心が決まった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

私が勤める臼井国際産業株式会社は、パイプ部品を中心に、車の「走る・止まる・曲がる」というさまざまな動きを支える部品の製造・販売を行っている会社です。技術開発型の企業で、持っている特許は6,000件。世界トップシェアを誇る製品もあります。

完成車メーカーと直接取引できるTier1であり、国内外の名だたる完成車メーカーとお付き合いをしています。また、製造拠点・営業拠点はアメリカをはじめメキシコ、中国、韓国、フランス、ドイツなど、世界中にあります。

私は総務部人事課に所属しており、入社してちょうど一年経ちました。人事課では採用(新卒・中途・障がい者)と社員教育が主なミッションです。私自身は中途採用と社員教育を主な業務内容としています。

採用に関しては、欠員時などに現場から採用依頼が来ると、どんな人が欲しいのかターゲットの明確化から、どのような媒体・経路で募集するのかを提案。その後の応募者対応、面接調整、来社時の対応、製品説明、条件提示まで、採用業務全般を請け負っています。

社員教育は企画から運営までを担当。新卒向けには座学から工場研修、今後のキャリア教育まで。社員向けには、年に一度の昇級試験で役割が変わった際、新たに認識してもらうことを踏まえて研修を実施します。マネジメント層には、メンバーに対しやるべきことが実践できているか、などの役割を再認識してもらう機会として研修を実施しています。

入社前のご経歴を教えてください。

静岡県三島市出身で、県外にある大学の観光学部を卒業しました。そこで学んだのは「住みごこちの良いまちづくりが、街の魅力を高める」ということ。そのため、まちづくりの仕事がしたいと思い、商業施設を運営している建設会社に新卒入社しました。

しかし、入社後に配属されたのは、バリバリの営業部。住宅のほかアパート・マンション、葬祭会館の建設まで手掛けました。そして3年半ほど勤めたのですが、長時間労働だったこと、そして自分の市場価値を試してみたいという思いから、転職を決意。2社目は住宅設備メーカーのショールームでの接客でしたが、今度は仕事内容に物足りなさを感じてしまい退職しました。

ここで自己分析をしたところ、1社目で新入社員のリクルーターやメンターとして携わった経験が楽しかったことを思い出し、採用や教育に関わる仕事への憧れもあったので、思い切って人事採用系の仕事にキャリアチェンジしようと決めました。

そして、未経験でもOKだった医療法人に転職し、中途採用や外国人採用の際のサポートや採用計画に従事しました。

転職のきっかけは?

介護職の採用は非常に難易度が高いのですが、私は相場を上回る年間300人ほどの採用ができ、入社2年で採用担当としては結果を出せたかなと感じていました。そこで、もう少しステップアップして、総合的な人事の仕事ができる職場に移りたいと考えるようになりました。

当時、私は中途採用と外国人採用を任されていましたが、人事の仕事はこの他にも新卒採用や社内の移動配置、労務など幅広い業務があります。もっと突き詰めてみたいという思いがあったものの、前職では、担当ごとに業務がきっちり分かれていて、自分の担当業務以外に広がっていく予感がしませんでした。

また、年収面の悩みもありました。25歳の時に自分でマンションを購入したこともあり、もう少し収入を上げないと生活が厳しいと感じていました。ですから年収はここまで上げたいという具体的な数字も掲げ、転職活動に踏み切りました。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは人事職の求人ニーズや、どんな求人があるかを掴もうと思い、たくさん求人が載っている転職サイトに登録しました。その中で気になったのがリージョナルキャリア静岡(株式会社リンク・アンビション)の求人案件でした。そして、リージョナルキャリア静岡が、静岡に特化した転職支援会社だということを知り、地域のことを知っている安心感があっていいなと思いました。

実際に担当してくれたコンサルタントの植松さんは、とても親身になってくださいました。年齢が近い女性同士で、しかも似たような業界で働いていた経験もあったため、転職に至った理由も共感してくださり、非常に話しやすかったです。

ちなみに、転職を考え始めた当初は給与面が大事だと思い、新たに挑戦しようとしていた人事職と経験のあった営業職、両方で探していました。しかし、植松さんと面談するうちに、私が本当に転職に何を求めているのかを探ってくださり、私の気持ちも精査されていきました。そこで「やっぱり人事だ」と確信できたのが大きかったですね。

いくつか求人を紹介してもらった後、その中でも魅力的に感じた現在の会社へ推薦してもらいました。並行して別の転職支援会社でも選考を進めていたのですが、最終的にはリージョナルキャリア静岡の支援で転職を決めました。

今の会社に決めたポイントは?

最初にいいなと思ったのは、オフィスビルが綺麗だったこと。ずっと地方で働いていたので、都会的なオフィスビルに憧れがあったのだと思います。ドラマに出てくるオフィスみたい!と気分が上がりました(笑)。

本質的なところでは、先輩社員の一言が一番の決め手になりました。最終的にもう一社とどちらにしようか迷っていのですが、それを植松さんに伝えると、臼井国際産業に入社した場合に配属先となる総務部人事部の方に、部署としての将来像や今の仕事について聞ける機会を作ってくださったんです。

当時の係長に人事課として大切にしていることをいくつか聞いたのですが、その一つが「人の可能性を信じるのが人事」という言葉でした。これを聞いた時、「頭を殴られた」くらい響いたんです。今まで私が2年間でやってきたことはそれだったし、今後もこういうことをやっていきたいと思わされました。

そして「この会社で人の可能性を信じることができれば、絶対に自分は成長できるだろう」と感じ、入社を決意しました。

転職で大切なのは、自分の核を見つけること!

転職していかがですか?

入社して一年経ちますが、総じて満足度は高いですね。オフィス環境も良く、人間関係も良好ですし、頼りになる上司もいて、仕事も頑張ろうと思っています。

前職の知識・経験もすぐに活かすことができ、入社三日目には面接調整のメールを送っていました(笑)。キャッチアップも早くできたと思います。

社内の雰囲気はとても良く、人の良さや温かさは、面接時からずっと感じていました。実際に入社してからも、みんなで助け合っていこうという風土があると感じます。困っている人がいたら決して放っておくことはせず、何か問題があればきちんと言い合えるところも気に入っています。

転職して良かったと思うことは?

収入は理想としていた金額を達成できました。そして今回の転職で希望していた、人事の仕事の幅を広げられたと実感しています。今年度は社員の教育研修の主担当を務めるなど、ステップアップできました。社内の制度の提案なども任せてもらっていて、自分の目指す人事像に一歩ずつ近づけているかなと思います。

今後は、社内の異動や配置、組織構成についての取り組みができたら良いなと思っています。会社の最小単位は人。全員の希望を叶えることはできませんが、できるだけ一人ひとりが望むキャリアを実現させてあげたい。それを実現できる会社を作っていきたいですね。

長期的に取り組む必要がありますが、制度の構築からできたら面白いと思っています。今後も人の可能性を信じて、現場に寄り添う人事でありたいです。

また、入社してから面白いと思ったのは、語学研修補助金制度。当社の公用語は日本語ですが、世界を相手にビジネスをしているため英語学習が推奨されていて、希望すればeラーニングの英語プログラム費用を、年に一度5万円まで補助してもらえます。

困っていることや課題はありますか?

会社として変わっていかないといけない部分はあるなと感じています。自動車市場は、今まさに転換期。EVや水素が台頭してくる中、ディーゼル車やエンジン車のパーツを主軸にしていた当社としては、そのことを社員一人ひとりが深く理解し、変わっていかなくてはいけません。

新興国の市場開拓やe-fuelといった新しい燃料が登場するなど、明るい展望もありますが、もう「これを作ったら売れる」という時代ではないと思います。今まで求められていた社員像と、今後求められる社員像も違ってくるので、早く手を打たなければと感じます。

今年から教育担当の主担当になったので、まずは社員教育などでマインドセットを促せたらと思っています。一人ひとりが働きがいを感じながら働いてくためには、目標を設定し、その目標の達成/未達成をフィードバックできる職場づくりや制度が必要だと思っています。人事としてど真ん中の課題だと思っているので、その取り組みを進めていきたいですね。

女性の活躍に関しても、現状はまだまだ。全社で係長以上の女性管理職の数は、社員約700人に対し11人とかなり少ないため、登用を推進するためにも、もっと働く選択肢を増やしていきたいと思っています。

育休復帰時の時短制度やテレワークなどを活用できる環境を整えていけば、働き続けられる人や出世を止めずにキャリアを築ける人がいるかもしれない。選択肢を増やすのも人事の仕事です。

社員一人ひとりの活躍のために設けられる選択肢があれば、増やしたい。今後の自分のことにも関わりますし、結婚しても出産しても変わらず自分らしくいられる職場を作っていきたいですね。

生活面の変化はありましたか?

前職や前々職でも定時で帰ることは多かったのですが、今までは定時が17時30分もしくは18時でした。しかし現職では始業が8時ということもあり、定時は16時45分と、とても早いんです。特に、夏は会社から外に出るととても明るくて、まるで半休を取っているかのような錯覚になる時もあります。

友達と飲みに行く時も、一回家に帰ってきちんと支度をしてから出かけられるのも気に入っています。ただ、平日は家に帰ったら、ご飯を食べてのんびり飲んでいることが多いですね。

それから、いま筋トレにハマっているので、動画を見ながら筋トレして、早く寝ています。自分のメンテナンスに時間を割けるよう意識しているので、体調も良いですよ!

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

まずは自分の強みや苦手なことを理解すること。そしてそれを踏まえ、何をしたいのかを見定める。「自分の核」を見つけることが大事だと思います。私自身も失敗経験があるんですが、核が定まっていないと自分にとっても転職先の企業にとっても良い結果にならないですね。

良い転職、良いキャリアを築きたいなら、まずは自分が本当にやりたいことは何なのかを突き詰めて考えてみると良いですよ。私の場合、今回植松さんと話をしたことで核がはっきりしました。人事の仕事を続けたいと気づいたのは、植松さんとお話できたからです。ですから、本当に支援をお願いして良かったと思っています。

それから、自己開示することも大切ですね。私も採用する側の立場なのですが、自分をさらけ出してくれないと採用する側も判断しかねてしまうんです。面接のときに、思ってもいないことを言って自分を良く見せようとしたり、カッコつけたりしてしまうこともあると思います。

ですが、苦手なことも率直に「これが苦手だけどこうやってカバーしている」と伝えたり、「本当に自分がやりたいことはこれなんだ」と情熱を持って伝えたり、といった姿勢が大事かなと。その方が会社としても入社後に活躍するイメージが掴めるので、採用されやすいと思いますよ。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
植松 梢

芦田さんは、初めてお会いした時から、とても明るく、何事にも熱心に取り組む方という印象でした。そして何より笑顔が素敵な方でした。

私と年齢が近いとは思えないほど、やりたいことや将来像が明確で、「芦田さんに合う求人を見つけたい!」と強く思ったのを覚えています。

年収アップが大きな転職理由でしたが、そこだけにとらわれずに自身が叶えたいことをきちんと整理されていたので、最後は2社で悩まれつつも臼井国際産業社の人事ポジションに納得し、ご入社されました。

その後は、採用担当として弊社ともやりとりをしていただいています。現在のご活躍は企業からも伺っていますが、入社当初からの人事への思いと真面目なお人柄から、一年で栄転されたと聞き、大変嬉しく思っております。今後のますますのご活躍、とても楽しみにしております。

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