お知らせ

2024.11.11

「地方へのUターン・Iターンを伴う転職の阻害要因についてのアンケート」を実施しました。

地方へのU・Iターンを中心とした転職支援・地方企業の採用力向上支援を行うリージョナルキャリア静岡(運営:株式会社リンク・アンビション 本社:静岡県静岡市 代表取締役:原口 翼)は、「地方へのUターン・Iターンを伴う転職の阻害要因」についてのアンケート調査を実施しました。

調査結果サマリー


  • ●U・Iターン転職への関心は、「いつかはしたい」(24.3%)「したことがある」(16.7%)合わせて40%以上
  • ●U・Iターン転職には、3人に1人が魅力的な仕事や年収を理由に断念している
  • ●希望する業種は、「メーカー」(23.5%)がトップ、次いで「IT/インターネット業界」(21.2%)、職種は「管理部門」(17.3%)がトップ、次いで「IT技術者」(15.3%)となった。年収は、現年収を維持または増加を希望している方が多く、U・Iターン転職の基準を年収600万円以上と設定している方が最多
  • ●休日休暇は、年間休日120日以上を希望する方が多い
  • ●働き方には、激務を避けワークライフバランスの重視を求めている方が多い一方で、キャリア形成には高度な知識・スキル・専門性の向上を求めている方も多い
    また組織には、社内の風通しの良さや雰囲気の良さ、明確なビジョンを重視する傾向
  • ●労働環境には、リモート勤務や休暇の取得がしやすいなど柔軟性を望む声が多数
  • ●福利厚生は、通勤、住宅、財産形成に関する手当の充実を希望
  • ●選考においては、オンライン面接や柔軟な面接日程の調整を希望し、対面での面接では交通費の補助を期待する傾向

アンケート実施の背景


地方への移住を支援しているNPO法人「ふるさと回帰支援センター」が発表した移住希望地ランキングによると、静岡県が4年連続でトップとなり、人気が高まっていることが窺えます。また、静岡県内への移住者数も4年連続で最多を更新しており、2023年度は過去最多の2,890人を記録しています。

移住希望地ランキングトップの静岡県ですが、一方で、2023年の人口は前年から27,304人減少の3,606,469人。転出者が転入者を大幅に上回っている状態です。(総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査、2024年7月24日発表)さらに、2050年には人口が2,828,000人にまで減少すると予想されており、静岡県は深刻な人口減少に直面しています。(国立社会保障・人口問題研究所、2023年12月22日発表)

人口減少の影響を緩和するためには、企業誘致や関係人口施策、自治体の民間との連携の在り方など、地方への興味関心や、移住に対する潜在的なニーズを顕在化させることが重要です。
また、当社がサポートしているU・Iターン転職希望者の多くは、地方の企業で働くことに対して、首都圏の企業ほどの期待や魅力を感じていません。この認識が、地方への移住を躊躇させる理由の一つとなっています。

今後は、地方企業が雇用条件や働き方を見直し、改善を進めることに加え、県外の人々に地方の魅力や正しい情報を発信することがますます重要になってきます。

そこで、当社は全国の25歳〜50歳の600名を対象に、地方への移住(Uターン、Iターン)を伴う転職を諦める要因についてアンケート調査を実施しました。

アンケート結果


Q1: U・Iターン転職における活動について教えてください。

いつかはしたいと考えている方が24.3%。U・Iターン転職の経験がある方を含め、約40%の方が地方へのU・Iターン転職に関心あり。

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Q2:U・Iターン転職を考えた場合、しない理由として考えられることは何ですか?

約3人に1人が、U・Iターン転職をしない理由として、魅力的な会社や仕事がない、年収を下げたくないということを挙げている。

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Q3:魅力的な会社や仕事がないというのは、具体的にどんなことですか?

Q2で[魅力的な会社や仕事がない]と回答した方のうち、自分で探せる範囲での地方の求人情報には希望する業界・職種がないと考えている方が多く、特に希望する職種がないと考えている方は44.1%に上る。

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Q4:どのような業界があれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q2で[希望する業界がない]と回答した方のうち、メーカーやIT/インターネット業界の企業があればU・Iターン転職をしたいと考えている方が多い。

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Q5:どのような職種があれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q2で[希望する職種がない]と回答した方のうち、管理(財務・経理・内部監査・法務・総務)、プロジェクト管理/IT技術者の仕事があればU・Iターン転職を考えるという方が多く、業界・職種ともにIT系のニーズが高いことが窺える。

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Q6:どのくらいの年間休日が最低限あれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q3で [休日休暇が少ない]と答えた方のうち、約8割の方が年間休日120日以上は欲しいと考えている。

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Q7:どのような職場・組織であれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q3で[職場・組織が整備されていない]と答えた方のうち、半数以上の方が【社内の雰囲気が良い/会社や組織の目標やビジョンが明確/インプットが多い】職場を希望。

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Q8:どんな労働環境であれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q3で[労働環境が整備されていない]と答えた方のうち、リモートワーク、在宅勤務、モバイルワークや、休暇の取得がしやすいなどのフレキシブルな働き方を求めている。ほか、賃金テーブルが明確なことや転勤がないことも重要視されている。

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Q9:どのような福利厚生・手当があれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q3で[福利厚生・手当が充実していない]と答えた方のうち、半数以上が【通勤/住宅/財産形成】などの手当の充実を求めている。

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Q10:どのようにキャリア形成ができれば、U・Iターン転職をしたいですか?

Q3で[キャリア形成ができない]と答えた方のうち、ワークライフバランスの重視を求めている方が多い一方、高度な知識・スキル・専門性の向上を求めている方も多い。

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Q11:どのくらいの年収であれば、U・Iターン転職を検討したいですか?

Q2で [年収を下げたくない]と答えた方のうち、地方へのU・Iターン転職の基準を年収600万円以上と考えている方が8割以上。

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Q12:その年収を希望される基準を教えてください。

方へのU・Iターン転職においても、現年収は維持、またはそれ以上と考えている方が約8割に上る。

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Q13:U・Iターン転職活動にかかるコスト(時間、費用)がどうなれば、U・Iターン転職を検討したいですか?

Q2で[U・Iターン転職活動にかけるコスト(時間、費用)がない]と答えた方のうち、U・Iターン転職での選考に関しては、面接への参加にハードルの高さを感じている方が多く、Web/オンライン面接、平日夜間や土日祝の面接実施などを希望している。

合否のわからない選考で地方まで行くことを考えると、選考における交通費の補助があれば良いと考えている方が半数。

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まとめ

地方企業がUターン・Iターンの人材を採用するためのポイント


【U・Iターン転職者を惹きつける主な取り組み例】

1、企業の認知度を上げ、自社に対するイメージの向上を図る

  • ●自社の強み・魅力を具体的に伝える
  • ●社員の声や実際の業務環境を公開する
  • ●自社の理念やビジョン、価値観を明確に
  • ●自社ホームページやSNS、リアルイベントなど多様な発信手段を活用する
  • ●「応募者を集める」という視点だけでなく、「自社を知ってもらい、共感してもらう」という長期的な視点をもった継続的なコミュニケーションを行う

2、職場環境の改善

  • ●オフィス環境の整備
  • ●コミュニケーションの活性化
  • ●社員同士の信頼関係構築(チームビルディング施策)
  • ●ポジティブな企業文化を醸成

3、福利厚生の充実

  • ●確定拠出年金(401k)や退職金制度、 住宅手当、交通費補助など手当の見直し
  • ●ワークライフバランス支援施策

4、柔軟な働き方(働きやすい環境の提供)

  • ●ワークライフバランス支援施策(リモートワークやフレックス制度)
  • ●有給取得や 産休、育休・介護支援などの促進

5、キャリア支援と成長機会の提供

  • ●eラーニングや社内勉強会などの研修プログラムや自己啓発支援制度の充実
  • ●公正な評価制度の整備とフィードバック
  • ●社内外のワークショップやプロジェクトに参加する機会の提供
  • ●各職種に応じたキャリア開発プログラムの提供

6、競争力のある報酬制度

  • ●基本給の見直しと業界水準や採用競合の把握
  • ●パフォーマンスベースのインセンティブの導入
  • ●資格手当や専門技能評価
  • ●ストックオプションやリテンションボーナス

7、柔軟な採用プロセス

  • ●オンライン面接の活用
  • ●求職者の都合に合わせた面接場所や時間の設定
  • ●応募から内定までの期間を短縮
  • ●情報提供を重視したカジュアル面談の導入

これらの取り組みと並行して、採用力向上に向けた対策を積極的に広報することで、地方企業の魅力を高め、U・Iターン転職への関心を促進できると期待しています。

U・Iターン転職の推進は、地域活性化の重要な鍵であると確信しており、今後も弊社は、地方企業の採用力を向上させるための提案を行うとともに、全国の優秀な人材に地方企業の魅力を積極的に発信していく所存です。

地方企業と大都市圏に流出した優秀な人材をつなぎ、「暮らしたいところで思いきり働ける社会」の実現に貢献してまいります。

地方へのUターン・Iターンを伴う転職についての動向に関する調査

調査方法 インターネット調査
(調査主体・株式会社リンク・アンビション/アンケートモニター提供先:外部調査会社)
集計期間 2024年10月~11月
調査対象者 25歳~50歳
有効回答人数 600名
設問数 13問

◆本件に関するお問い合わせ先◆

本資料に掲載のデータ、図版などの無断転載を禁じます。資料のご利用やご質問などについては下記までご連絡ください。

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メール:info@linkambition.jp(代表)

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